「津金澤先生から託されたバトン」

中川和亮:日本経済大学東京渋谷キャンパス経営学部

 私は大学生として津金澤先生のゼミに入り、3年、4年の2年間(1994年4月から1996年3月)ジャーナリズム研究のご指導を賜りました。桐生悠々にはじまり、『きけわだつみのこえ』(岩波文庫)、外国語文献の輪読、などジャーナリズム研究の基礎的知識の共有やゼミ合宿・ゼミ旅行・クリスマスコンパ・新2年生から4年生までの合同コンパといったゼミでのつながり醸成など、非常に濃密な大学生活を過ごさせていただきました。
 1996年3月に関西学院大学社会学部を卒業し、4月より広告会社の大広に入社しましたが、その際に津金澤ゼミ出身の先輩に事前にお伝えいただいていたことを知るにつけ、当時不安でいっぱいの新入社員にとっては非常にありがたいサポートで感動したことをつい最近おこったことのように、イキイキと記憶に残っております。
 大広での生活は「ひととのつながり」という点では非常に充実したものではあったのですが、広告を研究したいという意識が芽生え、当時桃山学院大学に転籍されておられた津金澤先生の研究室を訪問し、大学院への進学をご相談して研究者を目指す気持ちが固まりました。
 たびたび研究へのヒントを手紙でいただきました。そして2年ほど前ダンボール2箱分の広告に関する文献をいただきましたが、すべての文献を置くスペースがなく、しばらくダンボールに入れたままで、「研究室をもてる立場になればいただいた文献にあたろう」と決意しました。
 2022年4月より専任教員として着任できることになった旨を1月中旬にご報告し、先生からのご返信が最後のメッセージとなってしまいました。今後とも津金澤先生から賜った幾多のご指導を踏まえ、研究者・教育者として精進させていただきます。津金澤先生のご冥福を心よりお祈り申し上げます。